葛根湯ぐらいしか使ったことがない、という知人医師に、身体の痛みに対する私の漢方の使い方をお話ししました。
肩の痛みに対する、私の処方の黄金の組み合わせは
朝 ツムラ53疎経活血湯 夕 25桂枝茯苓丸
です。
夜間痛あれば25を昼、18桂枝加朮附湯を夕です。
上半身の痛みの亜急性期から慢性期に有効です。
亜急性期以降の腰痛の場合は、18枝加朮附桂湯が107牛車腎気丸となります。
膝の場合は、関節外の筋神経の痛みに18枝加朮附桂湯は使う場合があります。
関節炎そのものには、もっと別の漢方を用います。
熱感に28. 水腫に20 軽い熱感腫脹に52
>処方に当たって何か注意とかありますか?
私は漢方の1日量は6袋まで、と考えています。
2週処方して反応を見ます。
甘草の量が多くなることを警戒します。
一般的には、合法は2剤までとされています。
私の少量3剤併用は個性的だと思います。
循環器の薬というと、抗不整脈薬を思い浮かべます。
特異的にイオンチャンネルをブロックするとか。
西洋薬は、ピンポイントに効くゆえ、効果が限られ、副作用もあります。
漢方は、合剤であり、野菜サラダのようであり、体を色々な観点から調節し、自然治癒力を上げるという治療原理です。
1症状に対し、複数の薬剤候補があり、アバウトでも当たらずも遠からず、といった効果も期待できます。
長期の副作用というと、腸管膜静脈硬化症が挙げられます。検索してみてください。
私は、研修医時代に、52薏苡仁湯の効果に惹かれ、漢方を研究してきました。
今では、漢方メインに近いです。効果、安全性、長期に使えるので。
研究に値します。
漢方については
最初は病名治療で入ります。
次に、生薬ベースで薬理的に考えられると、応用が効きます。これは西洋医学的。
症については、虚(元気がない)、中間、実(元気)ぐらいの区別です。
最初に読む1冊は
1。西洋医が教える、本当は速攻で治る漢方 井斉(いざい)偉矢 SBクリエイティブ
がよくて、
次に
2。応用自在のユニット処方解説 秋葉 哲生 ライフサイエンス
副作用の話をさらに少し。
ブシ(トリカブトの加熱したもの)の入った、18や107は、時に痺れを訴える方がいます
追伸:アレルギー性鼻炎には、
19小青竜湯の頓服か朝服用。
目の痒みに15黄連解毒湯