指のMP関節背側が腫脹し、強く握ると総指伸筋腱が、橈側、あるいは尺側に脱臼する状態です。
強く握ったり、強く握ることを繰り返したり、打撲で伸筋腱の骨間筋腱被(interosseus hood)が傷ついて裂けることで起こります。
MP関節が深く曲がらないようにすることが,初期治療のポイントです。
伸筋腱損傷なので6週間保護します。
いろいろ試行錯誤しましたが、現在は次のようにしています。
中指が最も多いので、その場合は、示指から環指の基節背側にプライトン樹脂で橋をかけます。
その背側に中指を載せます。さらに、示指から環指基節背側から中指基節の背側にプライトンを乗せ、示指と環指基節背側で接着します。
中指をトンネルの中に通す形です。
こうすると、示指と環指の背側に中指の基節が位置し、最大屈曲には至りません。
示指や小指の場合は、側方からMP軽度屈曲位で屈曲ブロックして固定します。
24時間装着で、手を洗う時は深く屈曲しない注意が必要です。
MP関節の伸展拘縮を作らないよう注意します。