私からのQ: では、次のこちらからの質問は、上腕骨外側上顆炎の生活指導とリハビリテーションとは?
O先生のA: ご質問の、上腕骨外側上顆炎の生活指導ですが、肘の回内外と手関節の背屈動作の負荷を減らすように指導しています。
また、回内時にものをつかむ動作の時に、回内角度を減らすように指導しています。
大概,その動作の仕事をされている方がほとんどで、安静が困難な方がほとんどです。
テニスエルボーバンドを作業するときには締めて、他の時には緩めるように指導しております。
昨日も、段ボールを折る仕事をされている方が、上腕骨外側上顆炎の症状を訴えてこられました。
ただ、その仕事を3年以上しているそうで、最近少し量が増えたと言われています。
何か,きっかけがあるか聞きましたが、思い当たらないそうです。それも利き手じゃない方でした。
後は、肘とリストのストレッチングををお風呂時にすることと、
少し良くなったら、小さい鉄アレイなど使って肘を屈曲時にリストの筋力強化を指導しております。
私のA: 手関節の動きに注目されているところがよいですね。
以下、核心ですが
考え方として
安静 使うな ではなくて
無理のない使い方をする
です。
無理な使い方とは、解剖学 物理学的に無理がない という意味です。
背景にはアレクサンダーテクニークを学んだことも大いに助けになっています。
肘の場合、一般に外反が形態的特徴です。
伸展すると、外側の圧が上がり、内側は引っ張られる。
つまり、0度伸展から過伸展で、外側の関節が衝突し、内側軟部は伸長される。
従って、
肘は
曲げて使う、伸ばしきらない という指導です。
具体的には、60度屈曲位を基本として使う。
これがもっとも重要。
どうしても伸ばし切る人は、60度屈曲位のシャーレを仕事中つけてもらいます。
これつけて治らなかった人はいないですね。
曲げる時に衝突させる人もいるので、曲げきらない、とも指導します。
全ての関節の使い方の基本として、伸ばしきらない、曲げきらない、など
衝突させない、筋力で動きをコントロールすることです。
雑に使わない、とも言えます。
次に、回内、回外は90度以内。これを越えると、関節の無理な動きとなります。
ひねりきらない という指導。
次に、進化の過程で、肘が外、手が内、という位置関係です。
爬虫類、犬などをみても、手が外、ではありえない。
この
肘が外、手は内側 という指導。
これは、ゴルフのフォームが、両上肢で五角形を保つ、という指導に繋がります。
次に、
手関節は固定して使う と指導します。
理由は、手関節が構造が繊細なこと 関節炎を起こしやすい 尺骨突き上げ や橈骨茎状突起炎
手関節の屈伸で腱鞘炎や、手関節屈筋、伸筋の起始で問題を起こしやすいこと
からです。
持ち上げは、手のひら上向きで
これはよく言われますね。
テニスエルボーバンドの有効性はほぼ否定されたので、使っていません。
トリガーポイントを圧迫し続けるので、痛みが減るかも、と思ったりしますが。
リハの話になりますが、手関節のストレッチは良いと思います。
肘の筋力強化は、関節を屈伸でぶつけないために行うことがありますが、0.5-1kgですね。
手関節の背屈掌屈のアレイ訓練はしません。
さらに
下肢や体幹の安定がない場合、肩や肘の負担が増える場合があります。
そのために、座り方、立ち方などの指導をすることもあります。
ここでアレクサンダー・テクニークを使います。
これで肘は全てかな。この内容は、まさにガラパゴス的独自進化。比べる気もないですけど。自分の道。
ご意見などあれば。
現在の整形外科の治療で、腰痛なども運動の重要性が強調されます。
しかし、筋トレだけで、腰痛が治らないことは、重量挙げの三宅さん(娘)でも明らかで、
腰の使い方がポイントです。
運動器全ての、合理的な使い方を知り、それを最初に指導する必要があると思います。
だいたい、外側上顆炎はOKでしょうか。
次はどこへいきますか?