A: 改めて、nkteの方を見てみました。
これは現在でも通用する内容ですね。
>生活指導やテニスエルボーバンドを使用するのが中心です。後は、ストレッチングや、徐々にリストの筋力強化をします。
教科書的で、整形外科専門医の標準治療でしょうか。
私は、整形外科医駆け出しの頃、マニュアルを通読し、それを実践しました。
マニュアルをきちんと実践することさえ、できない、していない整形外科医もいっぱいいる現状で、
当時の状態でも、良い(ましな)整形外科医だったと思います。
肘では外側痛の頻度が多いのですが、多くの整形外科医の場合、すぐ、上腕骨外上顆炎、テニス肘、という「病名へのあてはめ」をしてしまうんですね。そこで思考停止です。
私は、今は、その時、その人に起こっている「病態」を見出します。
問診と診察、画像から。
Q:そこで逆質問1。問診後、肘を診察しますが、画像診断の前に、いつも、どのように肘を診ますか?
O先生のA: お世話になっております。nkteを見ました。勉強になりました。特にモーターポイントとトリガーポイントに興味がわきました。私事ですが、エコー下注射が増えてから、少し母指CM関節症になってきております。エコーで自分の母指を観察すると、母指球筋の起始部と対立筋、長母指屈筋腱あたりに腫れがあります。これらの筋の使い過ぎで筋バランスが崩れ、CM関節症を誘発しているようです。ここら辺を生食でリリースしたら、効きそうな気がしますが、まだ自分ではできません。(同部位にレーザーをしたら少しましです)上腕骨外上顆炎もおそらく同じような病態じゃないかなあと考えています。おそらく患部よりもトリガーポイントをリリースする方が効くのだろうと考えています。
私のA:私は、しつこくエコー下ファシアリリースで注入していたら、また中指の腱鞘炎を起こしそうになりました。
手の使い方としては、指先で力を使わない、CMについては、母指は丸の位置(対立位)で使う、が基本ですね。
私は、関節炎が始まりで、その炎症で、母指球筋に硬結ができる、の順だと思います。
つまり、肘の場合は、肘外側の関節症、関節炎から、周囲軟部の硬結、疼痛に至る。
O先生: 質問への返事ですが、私は上腕骨外上顆の疼痛を訴える患者さんの場合は、まず頸椎由来の疾患がないかを考えてから、頸椎疾患を除外することから始めます。その後に圧痛部位、圧痛部位へのストレステストそして肘全般の可動域及び手関節を見ます。後は、日常生活や労働での負担の具合を尋ねる位です。まだまだ未熟ですみません。
私のA: 頸椎から、というのは鋭いですね。素晴らしい。
私は、まず運動時痛をみます。
肘なら
曲げた状態、伸ばした状態で、可動域制限がないか、違和感がないか。
ここで制限があったら、もはや、起始部だけの病態ではありえない。
次に肘90度屈曲位で、強く握る、回内外の痛みをみます。
次に伸展位で、強く握る、回内外、手関節背屈、掌屈させて痛みをみます。
ここで、伸展時に、「肘の過伸展の動き」が(クセとして)あるかどうかをcheckしています。
つまり、可動域、動作時痛、力を入れた時の痛みをみます。
その後、圧痛点を探しに行きます。